川沿いの町で
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川沿いの町で
三原遙子著
四六判 上製本 272頁
定価(本体1800円+税)
ISBN978-4-902616-12-5 C0093 |

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三原遙子(みはら・ようこ)
1937年 静岡県に生まれる
1959年 国学院大学文学部卒業
1959年〜1997年 東京都立高等学校に勤務
光彩を放つ作品集
「三原さんの目の詰んだ描写に接すると、ほつと息をつく気分になる。」
――高井有一(芥川賞作家)
「文學界」同人雑誌評で好評を得た三篇を含む八篇を収録。
「文学界」2005年1月号・同人雑誌評より
「川沿いの町で」は、稲荷の祠が斜め向かいにある小さな家に住む女を扱う。ただし、下町風の世界が展開されるわけではない。主人公は看護師で、三十八歳のとき、患者であった高校教師と結婚、この家を建てたが、夫は愛人をつくり出て行った。家の近くの川の堤に桜並木があり、その花見を明朝の出勤前にと約束して、夫を送り出した後、買い物ついでに堤へ足を延ばしたところ、夫が女といたのだ。そのあたりの叙述はさりげなく、確かである。そして、離婚を決心するのに、姑を訪ね、一緒に温泉で一泊するが、当の夫とは縁が切れながら、その母とは気持ちを通じ合わせる設定もいい。この女主人公は、自分がよく見えていて、そこから回りの人々にも心配りをする。いわゆる人情に厚いのとは違う、人柄が浮かんでくる。
――松本 徹
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