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八覚正大 詩集 学校のオゾン 洪水企画発行 草場書房発売 A5判 上製本 112頁 定価(本体1800円+税) ISBN978-4-902616-55-2 C0092 【詩歌】 |
一九五二年 東京都練馬区大泉に生まれる(父母の郷里は長野県上諏訪と伊那)。
一九七一年 都立国立高等学校卒業
一九七六年 早稲田大学理工学部数学科卒業 (さらに都立大学人文学部仏文科卒業、後に東京学芸大学教育学部大学院心理学科卒業)受験勉強中に離人症を体験し立体視感覚・世界の実在感を失う。苦しい内的葛藤を経て、三年後空間感覚を回復する。また数学科では基礎論を学び数理論体系の無矛盾性を、仏文ではサルトル・カミユなどの実存主義を、さらに後年、精神分析などをインテンシブに学んだ。
一九八〇年 高校での教職に就き現在まで在職
一九八三年 結婚(やがて三人の娘をもつ)三十代半ば、過労から単核症(ウイルスで肝臓をやられる)になり四十日ほど入院する。この時、社会システムからの離脱を余儀なくされ、「異邦人」の獄中体験に重ねて駒としての自己を意識し、以後システムから、どこか?離・離脱した感覚を内在化させる。
一九九一年 小説「十二階」で新潮社新人賞を受賞その他、日教組文学賞を数回(小説「シェルター」など)、また小説「カウンター」で太宰賞の最終候補にもなったりした。
二〇〇〇年 父親に動脈瘤が見つかり、さらにパーキンソン病が併発し、以後、介護態勢に入っていく。極度の睡眠不足に耐え、家族と協力し合い父親を看取り切る。人間の末期の命のあり方、妄想への対処などあらゆることを実地に学んだ。
二〇〇六年 父親死亡
二〇〇九年 母親、心臓病で死亡。二週間の短い闘いではあったが、実生活からの剥離による人間の狂気と末期患者に対する医療体制の実態をつぶさに見詰めた。その後、親を看取る側の現実を克明に記した未刊の体験小説「その先」を書き続けた。
今後、教育・心理・精神分析・哲学……などをも文学に溶かしこみつつ、散文・詩の表現活動を展開し、人間の心と言葉の関係を自らの経験と感性的直観により探求して行きたいと考えている。