南原充士詩集 タイムマシン幻想




南原充士詩集
タイムマシン幻想

洪水企画発行 草場書房発売
A5判 並製本 125頁
定価(本体1800円+税)
ISBN978-4-902616-24-8  C0092
                                            送料無料


南原充士(なんばら・じゅうし)

昭和24(1949)年 茨城県生まれ
平成16(2004)年から詩誌「SPACE」に参加
既刊詩集
「散歩道」(昭和51年刊)
「レクイエム」(昭和53年刊)
「エスの海」(昭和57年刊)
「個体から類へ涙液をにじませるfocusのずらし方・ほか」(平成13年近代文芸社刊)
「笑顔の法則」(平成17年思潮社刊)
「花開くGENE」(平成20年洪水企画刊)
「タイムマシン幻想」(平成22年洪水企画刊)



『タイムマシン幻想』あとがきより

 詩集「タイムマシン幻想」は、ふとしたことで医学に興味を抱いたことから生まれた。心身を襲う疾病やケガを体験して、人間の体というものについてあまりにも無知な自分に気づいたとき、たまたま手にした書物にヒポクラテスの肖像を見つけて、詩の想像力がゆさぶられた。日本において、身近なはずの人間の体の解剖がはじめてなされたのは、江戸時代の末期であったことなども今更ながら驚きであった。人間の体について次第に理解が深まっていくと、想像の翼はやがて、医学から美術、文学、音楽へと飛翔し、時間の旅へと誘った。それはまるで、タイムマシンに乗って、現在・過去・未来を行き来し、偉大な先人に触れるかのような幸福感を味わわせてくれた。
 この詩集は、以上のような意味において、知識を前提としているが、詩作に当たっては、自分の経験をベースにして想像力によって知識と経験の融合に努めた。あくまでも文学的な作品としてまとめることが作者の狙いであったからである。また、多くの詩篇はいわゆる「ショートショート」風の雰囲気をかもし出していることを自覚している。それは作者にとってはきわめて自然なスタイルであったからである。医学というシリアスなテーマを通じて、過去の偉大な医師すなわち、ヒポクラテス、野口英世、杉田玄白、前野良沢、ジェンナーなどに思いを致し、さらには、紫式部やモーツァルトなどにも出会うという楽しみを見出せたのだった。その不可思議さの中で感じたタイムマシンの旅の愉悦が読者にも届けられたらこれに過ぎる喜びはない。











                                                      

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